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「自殺してやる」とか、もう少し柔らかく「死にたい」という発言をインターネットで目にすることがある。
「死にたい」はニュアンスの幅がかなりあり、自殺予告と解せることもあれば、ただ単にネガティブな感情の吐露、もしくは自虐的な戯れ言でしかないこともある。
拙稿では、本人に強い希死念慮があるケースを念頭に置いて書くが、自殺を仄めかしている人がいたら煽り倒していいのか、というと、たぶんよくはあるまい。
「さっさと自殺しろ」とは言いづらい。
「さっさと自殺しろ」とはっきり書いて本当に自殺されたら、警察から自殺教唆とか言われる懸念もある。

岩崎友宏は「ヨッキー」というハンドルを主に用いていたが、他に「円」というのと「ihashimoto」がある。
おそらく自作自演の垢はたくさんあるだろうが、わかっているのはこの3つである。
冨田真由さんに腕時計を贈って送り返された後に、「円」というハンドルで「そのうち死ぬから安心してね」とか「死にたいって気持ちに押し潰されて死にそうだ」と凶暴な書き込みを繰り返している。
時には「死ね」を連呼したり、かなり荒れている御様子であった。

あと、これは未確認なのだが、どうやら岩崎友宏は「時計を返せ」と冨田真由さんに言っている。
だから冨田真由さんは言われたとおりに送り返しただけなのだ。

冨田真由さんはもともとはホリエージェンシーというホリプロ系の事務所にいて、ごく普通に売れなかったから契約解除となったと思われるが、そこからユーキース・エンタテインメントというところに所属して、腕時計の返却も事務所に頼んでいたそうである。
これが放置されていたので、冨田真由さんが自分で送り返したそうだ。
おそらく事件当時はこの事務所もやめていて、まったくの一人で活動していたと思われる。
以前のターゲットだった橋本愛は、ファンのブログが潰されたり、コミュニティが自作自演で埋め尽くされたりしていたが、本人に累は及んでいない。
橋本愛が「ロマンポルノ鑑賞が趣味」と言い出して、岩崎友宏は相当に幻滅したようで、ようやく荒らしも収まり沈静化したのである。
つまり、岩崎友宏はずいぶん浮気性なので、別のターゲットが見つかればそっちに行くから、フリーになった冨田真由さんはしばらく休業するのが妥当だったと思うし、活動を続行したのは異様に思える。
テロリストへの危機管理の甘さとも言えよう。

冨田真由さんが犠牲になった現在から見れば、岩崎友宏を自殺に追い込むべきだったと言うのは簡単だ。
だが、実行する前に、「自殺していいぞ」と煽って本当に自殺されたら、こちらが責任を問われてしまう。
それにこの凶暴な男を精神的に限界まで追い詰めたとしても、自殺するとは限らず、結局は冨田真由さんを滅多刺しにしていたかもしれないわけだ。
岩崎友宏、もしくはこのたぐいの人間は、善意の押し売りであるから、他人に好意的でもある。
あの時計は2万6千円するらしいが、冨田真由さんもその好意の重さにうんざりしたに違いない。
好意の押し売りを拒否されると凶暴化するのだから、本当の好人物のわけがないし、周囲も危険人物であるのは察しているから避けられる繰り返しであっただろうが、これを事前にどうにかするのは難しい。
岩崎友宏と似たような人間はネットで時たま見かけるのだが、彼らが刃物を持ち出す前に逮捕すればいいのかというと、これも簡単ではあるまい。

好意を拒否されたら自殺というロジックも謎であるが、しかし考えてみると、自殺とはそういうものである。
疎外されたから自殺するのであり、受容されたら自殺はしないであろう。
だから自殺をほのめかすのが脅しになるのである。
本当に自殺する気などないのだろうから、「自殺してやる」と言うのは「殺してやる」と同義と見做して、脅迫罪で逮捕してはどうかとも思うが、そういう私案を書き綴っても意味はあるまい。
紙幣を輪ゴムで止めてる馬鹿な人がいたので、銀行に持っていく羽目になった。
それで解決はしたのだが、輪ゴムが腐るたびに銀行に行くとすればおかしな話である。
輪ゴムは腐るので使わないで欲しい。
輪ゴムは一時的に小皿に取り分けるように使うには便利だが、年単位で考えると腐るので厄介な代物。
腐るという表現が正確かどうかは知らんが、ともかく土に還るべく生分解されるし、いわば羊水のように寿命がある。
時間の経過は厳然たるものであり、等閑に付することなどできない。
新緑が芽吹いた若木もあっという間に枯れるのがこの世の中である。
腐ってこびりついた輪ゴムを剥がす生活の知恵もあるらしいが、紙幣にべとつく輪ゴムを剥がすとなると、ババアの高齢出産のようなものだから、このいびつな癒合のさらなる悪化を避けるために、おとなしく銀行に持っていくしかない。
紙幣でなくても、重要な書類すべてに言えることである。
古い輪ゴムが溶けて癒着してこびりつくのは、誰でも体験したことのある現象のはず。
たとえば封筒とか葉書を輪ゴムで束ねていて、五年十年経過するうちにこびりついてしまったとか、あるでしょう。
決して未知の体験ではなく、わかりきっている話だ。
輪ゴムがこびりついてもかまわないという葉書なら十把一からげに輪ゴムで束ねてもいいし、封書でも、封筒自体に価値が無いなら輪ゴムで束ねてもいいが、とても大事な葉書とか、封筒そのものを長期的に綺麗に保存する必要がある場合は、迂闊に輪ゴムで止めるべきではない。
もし葉書が輪ゴムで止められていたら、その葉書はあまり大切ではなく、輪ゴムが溶けてこびりついても差支えないと軽んじられているのだ。
紙幣みたいにきっちり帯封しろというわけではあるまいし、輪ゴムが普及しているのは、やはりフレキシブルで融通が効くからだろうが、暫定的にまとめておくのに適していても、長期保存には向かない。
5年とか10年も経つと、こびりつくのが稀ではなく、むしろ普通のことであるから、紙幣とか重要書類などを年単位で保存する場合は気を付けなければならない。
2017.03.01

警察と時代

法律は量刑の重みだけでなく、警察が断固たる姿勢を取るかどうかが肝心である。われわれが共通の時代を生きて、似たような人間になるのは、法的存在だからである。決して六法全書を片手に行動しているわけではないし、条文など知りはしないが、警察の方針は知っている。獄卒と囚徒の関係は出来上がっており、それに従い、この地球という刑務所におけるわれわれの存在がある。その獄卒たる警察の方針は時代に応じて変化する。学校で体罰が横行していたのは警察が容認していたからであり、このところ体罰が手控えられるのは警察が容認しなくなったからである。世の中は警察が決めている。無味乾燥な法律より、その取り締りの「重点」を決める警察の方が偉い。この警察の恣意性は何とも言い難い問題である。法律に違反したら自動的に逮捕されるとなると、まず警察のキャパシティが足りないし、さらに裁判所や刑務所が決壊してしまうので、警察がそれなりに見逃しているのである。「全員を逮捕」するのではなく、一罰百戒というスタンスになる。見せしめにするのは不公平に思えるが、「全員を逮捕」は不可能なので致し方あるまい。体罰が悪いとされるようになったのは、師弟関係の形骸化である。戦前の人の物語を読んでいると、本当の師弟関係というものがある。弟子入りするような格好で誰かに教えを請うているのだ。これが戦後になってくると、「弟子入り」するような文化は完全に消え去るし、自分が選んだおぼえがない教師に割り当てられるだけである。昔の大人は面倒見がよく、赤の他人が教えを請うてくるのを食客として居候させることもあったが、戦後の教師は面倒見が悪い。やはり「弟子入り」してこそ師弟関係であろうし、この師弟関係の形骸化により、教師側の体罰がただのバイオレンスとして浮かび上がってきた。前述したように、世の中のルールは警察が決めているのだが、時代を眺めて野放図にさせた上で、その末路たる血腥い終章を飾るかのように総決算を行うことが多いようだ。体罰についても、師弟関係の形骸化による暴力の蔓延を何十年か放置して、理不尽さが積もりに積もってから介入することになった。援助交際とかWinnyもひとまず蔓延させて、しばらくしてから重い腰を上げるのである。時代の変化に対して即座に対応することは少なくて、問題が巨大化してからメスをいれることが多いようである。そしてわれわれは「見せしめ」を見ながら心を入れ替える、というか、否応なしに行動を制限されることになる。法律の条文を法律家として理解するのは難易度が高いが、誰でも見せしめというショーだけは見ており、文盲でさえそれに好奇心を持つから、識字より浸透度は高い。東京地検特捜部などはエポックメイキングとなる見せしめをやろうとしすぎて凋落したが、警察と違ってなまじ法律の専門家であるだけに、法律の条文とにらめっこして先走ったことをやりすぎた。法律に違反した人間に漏れなく手錠をかけて囚人とするのは不可能なので、見せしめによって法を大衆に周知する仕組み自体はこれからも変わるまい。世間の風紀が紊乱し、愚行や破廉恥が目に余るようになってから警察は動くから、後手後手に回ってしまうのであろう。社会は同一の状態にあるのではなく、経時的に組み替えられていくから、少しズレたら元通りに修正するというわけにもいくまいし、時代に泳がされて先に進み、死体の山が積み重なってようやく取り締まりが始まるのは、人倫としての理非はともかく、そうしておくしかないのであろう。
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