せめて錯覚くらいはさせて欲しいと思う。認知の歪みをそのまま抱かせてくれと思う。しかし世界はそれを許さない。
パチンコで当たった瞬間に「儲かった」と錯覚してみても、収支をメモってれば損してるとわかる。アイドルマスターのアイドルに恋をしても、ふと醒めれば彼女たちのアイコンは0と1に分解されて崩れ落ちる。
雨に濡れたダンボールハウスの中で考えるに、勝たなかったから悪かったのだと気付く。成功者であれば、結構な認知の歪みは許されるのである。俺らのような最下層に堕ちていると、湿ったダンボールハウスの中で自分の現実というものを見せつけられ、所詮は上野公園で寝ている人間だという自覚を持たされる。毎日残飯を口にしていれば、その苦みが夢を覚ます。高槻やよいちゃんが嫁だと信じてみても、この残飯は食べさせられませんよ。
ダンボールハウスの壁を越えて高いところに行けば、自分なりの幻想を信じていられるのだろう。そこまで行けば錯覚する権利があるのだ。現状、ダンボールハウスの空間の中に寝転がっているのだから、夢を見ては醒めて、なまぬるい現実の感触に震えるしかない。現実は力学であり、その力を手にしなければ、世迷い言に耽溺する権利はないのである。







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