はてなダイアリーが衰退したのはいろんな理由があるが、そのうちのひとつは、はてなが文化として持っていた辛口批評的なものが日本人のマジョリティーから求められなかったということだ。マジョリティーに求められなくてもニッチなところで生き残ればいいんだけど、近藤が無能だからそういう道を示すことが出来なかった。もはや誰も辛口批評など出来ない。そんなことをする場はないのだ。近藤がはてなダイアリーを活かしていればよかったが、彼は残念なことにはてな匿名ダイアリーの方を優先した。はてな匿名ダイアリーは要は2ちゃんねると同じで、「普段では言えないこと」を名無しさんで書くというスタンスである。普段言えないこととは何かというと辛口な意見である。日本ではこれが言えないのだ。はてなダイアリーではそういう辛辣な批評を個人でやろうという人がいたが、はてな匿名ダイアリーに潰されたわけで、近藤の無能さにあきれると同時にとても残念なことだ。
2ちゃんねるを喜んで見ている人間でも、まとめブログには激怒したりするのである。2ちゃんねるの辛口な部分が匿名の曖昧さを抜けて「サイト」という形で明示されると不快感を持たれる。まとめブログが嫌われるのはアフィの問題ではなく、辛辣なスタンスが気にくわないからである。出る杭は打たれるというが、そういうことなのだろう。もちろんアフィで儲かる限りは悪評があっても続けるわけで、実際すごい繁栄しているわけだが、アフィ無しだったらとてもではないが、こんなことは出来ないだろう。
たとえばAppbankなどはいかにも日本的なサイトだと思う。ステマではないんだろうが、ステマと言いたくなるようなスタンスの記事が多い。つまり、海外ならもっと辛辣な記事が多いはずなのに、日本だから「応援ブログ」というスタンスを取っているのだ。そしてその姿勢は正しくてAppbankは成功しているのである。こうやって「応援ブログ」の方向にいかないと受け入れられないというのが日本人の限界なのだろう。
この景気の悪い昨今だと、日本にもスティーブジョブズのような人間がいてくれたら、なんて妄言を吐く人間がいるのだが、仮にいても日本社会では潰されて終わりである。個として屹立しようという姿勢だけで、それは叩き潰す対象なのである。このあたりは大統領制が存在する国と存在しない国の差でもある。日本人はリーダーシップを求めていない。個人の尖った意見など求めていない。だから「応援ブログ」に辿り着くしかないし、Appbankはアップルというアメリカの会社を一生懸命応援しているのだ。リーダーシップがなくても経済成長しうるというのは、昭和の日本の高度経済成長が証明しているが、もはや日本人は集団として経済への意欲を失っている。協調性が手段ではなく目的になってしまった。コミュニケーション能力という言葉が流行り、それだけが抽出され、集団として何の情熱も持たなくていいという最適解に落ち着いた段階でソニーとパナソニックは死んだのだ。コミュニケーション能力という言葉は、協調性と同一ではない。コミュニケーション能力という言葉が流行り出してから、キャハハウフフすることが目的になった。ソニーが駄目なのもキャハハウフフしてるだけで、集団でスクラムを組んで経済を押し上げていく協調性を失ったからだ。







スポンサードリンク

最近の記事
月別アーカイブ
カテゴリー
リンク
スポンサードリンク
RSSフィード
プロフィール

ukdata

Author:ukdata
FC2ブログへようこそ!

katja1945uk-jp■yahoo.co.jp http://twitter.com/ukrss
あわせて読みたい
あわせて読みたいブログパーツ
アクセスランキング