ひとびとは終末が曖昧な世界に生きている。漠然と延長される時間を希望もなく眺めている。おまえらの眼窩に収まっている凡庸な眼球では貧しい未来しか見えない。わたしは石原完爾のような心境で、居城の尖塔からこの世界を睥睨している。欲望に満ちた街の灯りが紅蓮の炎に包まれる時が差し迫っている。これは最終大戦である。かつて東海地震、東南海地震、南海地震の三つが同時に発生したことはあった。その当時は機械文明もろくに発達してない。牧歌的な大地を揺らしただけだ。今は原子力発電所がある。原発が乱立する現在の日本列島に南海トラフ巨大地震がやってきたら、それは本格的な破滅である。多くのひとびとはこの問題から目を背けているが、わたしはこの終末を愛そうと思う。何となくダラダラと続く未来など無い。未来は続いてくれない。南海トラフ巨大地震によって大破局がやってくる。至るところの原子力発電所から火柱が上がり、大地は放射能に汚染され、日本列島がチェルノブイリになる瞬間だ。南海に眠る巨大な乱杭歯が列島を食い尽くすのである。何となく流されて寿命まで生きていくような、そんな人生などないのだ。必ず南海トラフ巨大地震という大破局がやってくる。そこですべてが清算されるのだ。歴史を生きておらず弛緩した日本国家を粛清しようと言うのだ。わたしは両手を広げて南海トラフ巨大地震を歓迎しよう。死すべき運命を抱擁する。破局の先はこの慧眼たるわたしにも見えてない。だから破局で死するために生きるのだ。そこですべてが破産するのだから、どのような荷物でも背負おう。終末を目の前にすると、世界の輪郭がくっきりとしてくる。曖昧模糊とした都市の風景が滅びの運命によって描き直される。この余命幾許もない世界がわたしの赴く戦地なのだ。わたしの掌の懐中時計は終末への時間を刻むためにある。すべてを灰燼に帰するべく訪れる南海トラフ巨大地震におびえながらも、その運命により殴打され腫れ上がった瞼を開いて、刻々と迫る絶対的な終末を見据え、全力で生きるのである。南海トラフ巨大地震の罹災者として生き延びる気は毛頭無い。わたしの鼻腔はすでに血の臭いで満たされている。最終大戦の結末が近いのだから、銃創が膿んでいることなど気にすまい。文明が死んで歴史が切断されるのが目前なのに、痛みを癒している時間など無い。ひとびとが平時だと誤認している戦場で、わたしは南海トラフ巨大地震という終末に向き合う。地球の長い時間から見れば放射能汚染などたいした問題ではない。その刺々しい光は燎原の火のごとく広がり人類を蝕み、箍が外れたような暴威を振るい文明を破滅に追いやるが、地球にとっては表面の些細な壊死であり、その創傷はまたたくまに肉芽に包まれ大地の息吹を回復する。われわれは地球上にほんの一瞬だけ存在した生命体に過ぎない。







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