魔法使いが地球の上空で杖を振って、電器製品が故障しないようにしてくれたとする。それは人類にとって恩恵なのかというと、なかなか難しい問題である。故障しなければ、冷蔵庫や洗濯機などは延々と使える。よほど大きな技術革新がなければ新品には買い換えない。それは消費の停滞である。壊れてない家電製品を買い換えるなんて滅多にないからだ。消費の停滞とは、われわれの財布が傷まなくなるということでもあるのだが、当然(この事例で言えば)家電製品の製造・販売を生業にしている人間は失業の危機に晒される。失業者の財布には(失業保険は別として)お金が入らなくなる。

貨幣経済の仕組みは、要は、生産(労働)した分だけ消費できるということである。時間(労働時間)を提供し、その分だけ分け前が貰える形になっている。家電製品が故障しなくなり、大幅に需要が落ち込んだら、その生産に携わるひとびとは労働を提供する機会を失う。人間の脳は融通が利かないので、ある程度の年齢になれば新しいことなど憶えられず、そう簡単に転職は出来ない。

時間は溜めておくことが出来ない。失業者が発生するとして、その失業している間の時間を蓄積しておくことは出来ない。時間は垂れ流しなのである。その現在現在の瞬間で時間を使わないと利用できないものだ。

大雑把には、この世界は、みんなで生産してみんなで消費している。だが、資本主義はシビアである。漠然と生産すれば消費してもらえるのではない。売れないのに生産しても在庫の山が増えるだけで赤字の垂れ流しである。消費されてようやく生産した行為が(貨幣を貰う形で)認められるのだ。その貰った貨幣でようやく消費が出来るのである。







スポンサードリンク

最近の記事
月別アーカイブ
カテゴリー
リンク
スポンサードリンク
RSSフィード
プロフィール

ukdata

Author:ukdata
FC2ブログへようこそ!

katja1945uk-jp■yahoo.co.jp http://twitter.com/ukrss
あわせて読みたい
あわせて読みたいブログパーツ
アクセスランキング