アレン・フランセスは「正常を救え」という本の中で、ADHD診断の濫用に警鐘を鳴らしている。
彼はDSM-Ⅳの作成委員長であり、こういう診断の世界的権威なので、書いてあることは確かである。

学級崩壊がおしなべて医療の対象になり、だれかれかまわずADHDの診断がくだされ、現在では信じがたいことに、10パーセントの子どもがADHDだと見なされている


そして早生まれだとADHDと診断されやすい、という問題があるという。


とりわけ不穏な事実がわかっている。子どもがADHDと診断されるかどうかは、生年月日と深く関わっているという事実である。12月31日時点の年齢によって学年が変わるという理由だけで、12月生まれの男児は1月生まれの男児よりリスクが70パーセント高くなる。クラスで最も幼くて、最も発育の遅い子どもはADHDの診断をずっとくだされやすい。この誕生日効果は女児にもほぼ当て嵌まる。幼い故の未発達が、薬で治療する病気にされてしまっているのである。


また大学生の3割が精神刺激薬を飲んでいるという問題。
ここでは「リタリン」という固有名詞は出されていないが、多くはリタリンだと思われる。

成績をあげるために精神刺激薬を濫用したり、それに依存したりするといった問題も出てきている。大学生の30パーセント、高校生の10パーセントが、テストでいい点を取ったり、パーティーをもっと楽しんだりするために精神刺激薬の処方薬を違法入手しているという事態を、われわれは果たして望んでいるのだろうか。


一応リタリンの横流しには取り締まりはあるようである。
路上や学校での精神刺激薬の大規模な違法転売が取り締まられているために、
合法的な目的で適切に処分してもらうことまで難しくなっている。


早生まれがADHD診断されやすいということだが、診断されるメリットは大きい。
リタリン(メチルフェニデート)を飲むと身長の伸びが悪くなるというデータもあるのだが、ごく僅かの問題である。
ADHDっぽい子どもとしてはリタリンが貰えた方が快適な人生が送れるだろう。
自閉症スペクトラムの考えによれば、はっきりした陽性・陰性の問題ではなく、重いか軽いかの問題だから、ADHDの一歩手前くらいでもリタリンを飲ませて貰えるなら得である。

発達障害とは、まさに発達の年齢の問題である。
多動性は大人になると落ち着くことが多い。
多動性に関しては「発達障害」という言葉がまさに適切なのである。
遅生まれが早生まれより落ち着いているというのは事実なのだ。
そして落ち着きのある人間の方が優位であることを考えると、早生まれはすごい不利ということになる。
これは個人差があり、早生まれでもすごいしっかりしている子どもは確実にいるのだが、そうでない場合は大変である。
周りが年上だらけの中で出来損ないという学校生活を送るのだ。

米国では大学生の三割がリタリン(メチルフェニデート)を飲んでいるらしいが、リタリンに厳しい日本とは対照的である。

日本では18歳未満ならコンサータという名前のメチルフェニデートが貰える。
リタリンより効果が長く、とても評判のいい薬だ。
ADHDの全員に効果があるわけではなく、七割程度とも言われるが、コンサータを飲ませて貰って効いた子どもは(放置された場合とくらべれば)まったく別の人生が送れるだろう。
リタリンやコンサータは覚醒剤と似た成分なので、安全な薬とは言えないが、ADHDが放置されるよりは遥によいと言える。

精神科は基本的に患者を検査することが出来ないので、自己申告の世界となる。
だから詐病が簡単なので、大人にはコンサータの処方はない。
(18歳までに処方されていれば、その後の継続処方も可能)。

日本の警察はリタリンを全力で取り締まっているから、大学生の三割が違法入手なんてあり得ないのだが、この厳しい取り締まりのおかげでADHDが放置されているという側面もある。







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