オタクは三次元のアイドルには拒絶反応を持っているはずなのに、売れない無名アイドルが声優へクラスチェンジすると、いきなり応援しだすのだから興味深い現象である。考えてみれば、街でよく見掛ける可愛い子にファンですと言って握手を求めたら警察に通報されるのであり、不審者扱いされないことは大事である。職業としてアイドルをやっている少女でも内心ではファンをキモイと思っている可能性は充分にあるわけである。アイドルとファンの関係だから、やむをえず笑顔で接するが、そうでもなければ吐き気がするだろう。オタクが三次元アイドルに警戒心を抱くのは、自分が不審者として扱われる危惧である。オタクは、相手が声優であれば、何の懸念も抱かずに仲間意識を持ち、ファンになれるのである。BABYMETALのSU-METALはファッションモデルであればトップクラスの外見だが、モデルでないから同性から支持されないし、声優でないからオタクから支持されない。安心してファンになれる相手ではないのである。BABYMETALは全体として楽曲のレベルは高く、それなりにキャッチーな曲は揃っている。ものすごい名曲はないのだが、アイドルユニットとしてはハイレベルである。しかし人気はないのである。このところ人気があるアイドルは基本的に量産型である。便宜的なセンターはいても、絶対的なエースは存在しないのである。AKBを卒業したメンバーがことごとく鳴かず飛ばずであるが、あくまでグループとして活動することが支持されていたからである。単体だと何ら憧れの対象ではないからこそ、AKBは成り立つのである。最近のお笑いも、芸人が大量生産され、集団的に存在している。たくさんいることで、それぞれが何らかの個性を発揮して、薄っぺらい人気を得ている。SU-METALはソロでやった方が人気が出るという気もするが、歌手活動が中心のソロアイドルが受け入れられる時代ではない。AKBも雛壇芸人も集団の関係性から個性を創出している。BABYMETALは三人しかいないから、集団の中での立ち位置を商品として提示するのが難しい。SU-METALを雛壇の一員として見るようなことは出来ないから、カリスマとして仰ぎ見るしかないのだが、われわれは天上界のアイドルを仰ぎ見るような文法を喪失している。アイドルを神聖視するのは、山口百恵に遡らなければならないだろう。SU-METALは元々はあまりぱっとしないタイプのようである。温厚で落ち着きがあるが、さほど利発ではない。昔から美少女なのだが、突出した美しさではない。小学生の頃から等身は綺麗だが、成長して際立った感じである。運動が苦手だというのに、長い手足とモデルのような肢体を活かしたポージングがやたらと様になっていて、そのステージでの立ち振る舞いは、まるでリプニツカヤの演技のようである。アイドルはクラスメートのような素顔を晒して共感を得ていく仕組みだから、SU-METALの立つべきステージがない。サブカル系が好むのはももクロとかAKBとか、あまり可愛くない地下アイドルの気安さであるから、SU-METALはサブカルからも黙殺されている。たいして可愛くない子の中に少女性を見出し、その魅力をつまびらかに語るのがサブカル的楽しみであるとすれば、SU-METALの外見は好ましくないのだ。冴えない子がシンデレラになる夢を応援してやるという、ある種の優越感でファンになるのだから、完璧な美少女が相手では意味がない。道重さゆみちゃんなら、モーニング娘。という不良債権を背負わされている不幸があり、鉄球付きの鎖を足首に嵌められ囚人服を着ているような立ち位置なので、まだファンが支える余地があるだろう。SU-METALは何ら承認に飢えておらず、ファンの愛で補うべき欠点がない。道重さゆみちゃんと互角くらいの容姿に、傑出した歌唱力を足したようなものだから、雲の上の存在として応援するしかないのだが、そういう時代ではないのである。SU-METALの立ち姿を美術館の絵画のように楽しむという観賞は出来るが、なんら同時代を象徴する偶像ではないので、現人神たり得ない。BABYMETALがやたらと神という単語を多用するのも、どっちつかずの状態だからであろう。神は死んだのである。モデルのような外見でAKBやももクロのような立ち位置は嫌味であろうし、山口百恵みたいな雲の上の存在は時代が求めていないので、ギミックとして神になるしかないのだ。







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