パズドラといえば、三月のスクエニコラボで曲芸士という法外に強いキャラを出して、ゲームそのものが終わったとされたわけである。曲芸士を出した直後は運営への怒りが大廈高楼のごとく聳え立ったのであり、これぞ王朝の崩壊する瞬間であろうとも思われたが、その革命前夜の緊迫感はすっかり過去のものとなり、なぜか普通の状態に戻っている。曲芸士がやたらと強いのは確かで、そこに目がいってしまうと、今まで多額の課金をしていた人ほど萎えたと思われる。だが、さほど本気でやってないユーザーからすると、インフレへの傾斜で面白くなった。曲芸士を投入したのに合わせて、既存キャラがいろいろパワーアップ可能になってきたから、あれこれ素材を集めるために、わたしなどは久々にパズドラに課金してしまったし、この浮ついた景気のよさが楽しいのである。高額課金者には気の毒だが、彼らは白色テロで粛清されたのである。

インフレに付いていくために課金させられてるのだから、野心に火を付けられ虚妄たる強さに駆り立てられているわけであり、どこまで手を伸ばしても本物は掴めないのだし、ガンホーという虚業の王様の思う壺だが、とはいえ所詮は5000円程度で買える贅沢である。これがモバゲーだと、他のユーザーと対立させられて言葉の暴力を交わし合い憎悪しか残らないのであり、あの手のソーシャルゲームの凋落は当然なのであるが、パズドラなら趣味として戦乱を愉しむだけであるし、罵り合うギルドも存在していない。能う限り遊びを愉しみ自己満足で完結できるのがパズドラなのである。

モバゲーやグリーを体験したユーザーは本当にトラウマを抱えているのである。モバゲーやグリーが嫌いなのはもちろんだが、あそこで出会ったユーザーは許し難い仇敵であり、本気で憎しみ合ったことは確かなのである。無料のゲームなら、君子危うきに近寄らずとアカウントを消すだけだが、課金してるとやめるにやめられないし、いざこざとなればそれは永遠なる怨恨となる。これはあまり記述されないゲーマーの精神史であるが、この現実世界よりさらに酷い末法の世がモバゲー・グリーによって作り出されていたのであり、あの堕地獄だけは二度と足を踏み入れるまいという強烈な嫌悪感が脳に刻まれているのだ。札束で喧嘩させるのはずいぶん利口ではあるが、同じ人間を何度もだませないから、えげつなく富貴を求めた結果としてゲームユーザーから蛇蝎のごとく嫌悪され、あの通りの低迷である。







スポンサードリンク

最近の記事
月別アーカイブ
カテゴリー
リンク
スポンサードリンク
RSSフィード
プロフィール

ukdata

Author:ukdata
FC2ブログへようこそ!

katja1945uk-jp■yahoo.co.jp http://twitter.com/ukrss
あわせて読みたい
あわせて読みたいブログパーツ
アクセスランキング