歴史とはなんぞやと言うなら、それは社会的地位の記録である。
過去の事実の追認なのである。
この人は王にふさわしくないから、王でなかったことにしようと、書き直すことはない。
まったく王の器ではなく暗君の極みだったという批判や批評は最大限行われるのだが、王であったという事実は決して否定しないわけである。

貴族-奴隷にしても、奴隷とされた人の戸籍を過去に遡って書き直すのは歴史学の役割ではない。
あくまで当時の地位の追認であって、それを書き直したりしない。
貴族-奴隷に根拠などあるまいし、あくまでその当時の問題であろうが、やはり当時の事実として追認するしかないのである。
決して差別を容認しているわけではない、というより、そもそも本当に何の根拠もないからこそ、われわれは社会的地位という事実を絶対視するのである。
根拠が絶無だからこそ事実は絶対というパラドックスなのである。

人間同士の間で、この人は尊い、この人は賤しいと決めたことは事実として追認するしかないのである。
タイムマシンで過去に行けるなら、差別に根拠はないからやめなさいと是正を勧告することもあり得るが、そういう巻き戻しは出来ないのだし、巻き戻せないのが人類史だけでなく、ひとりの人間の歴史の特徴とも言える。
ともかく人間同士の取り決めが実効支配として正統性を得たのなら、これは事実として認めるしかないのである。







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