もはや近代社会は完成しており、そこから先は横這いで歴史の終わりというのは、ごく普通に言われていたわけである。
これらも生活は便利になり続けるが、人類としてはほとんどやり尽くした感がある。
相対主義が猖獗を極めることは誰もが予想していた。
先進国全般において階級が固定されていく。
身分制度とはまた別の資本主義の階層化だから人権問題になりづらく、もし変更するとなれば、家庭環境のシャッフルとか非現実的な案しかないので、ほぼ経済力を背景とした家庭環境の固定化で決着したと言える。
所得の再分配はあるとしても、親を変更するのはあり得ない。

あまり予想されていなかったのは草食化であり、カウンターカルチャーの消滅である。
自分は子孫を残さない方がいいという発想が蔓延している。
結婚することが性的な報酬とならなくなった。
端的に言えば、成人してから頑張っても手遅れであり、未成年の頃から恋愛対象として魅力がなければならない。
おばさんと結婚するなら美人でもブスでも大差がないという認識が浸透している。
自由恋愛によって社会が盛り上がると言うよりは、結婚が人生の目標ではなくなり、生まれつきの容姿格差へのあきらめが版図を広げ、それがある種の悪魔祓いのように人間の欲望を鎮めて、すっかり憑き物が落ちた様子が草食化なのである。

こうなってくると、苦痛を伴う努力はしなくなるし、なにがなんでも成功しようという欲望もなくなる。
あるとすれば、何ら利益を求めない努力であり、努力を苦痛と感じない人の世界である。
努力が苦痛でない人は普通にいるし、勉強するのが好きという理由だけで、特にメリットはなくても勉強する人はいる。
未来は無欲な人間に託されている。
おそらくは努力という言葉自体がなくなり、成功報酬が無くても全力を出せるかどうかの問題になる。
われわれは20世紀の共産主義の失敗を知っているので、無欲な世界を理想郷として想見することなど出来ないが、第三次世界大戦でこのディストピアが焼き尽くされて世界がひっくり返るまで、年代記を記す意味がないほど平坦な社会が続き、端から欲がないひとたちで埋め尽くされる。
この世に生まれたらその環境に身を寄せるだけで終わりというのが自由主義社会の結末である。







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