宇宙が137億年前に創られて、人間が文明なるものを持ち始めたのは5000年前である。この宇宙創生の段階で人間の設計までされていたという幻想があるが、これは誤りである。われわれが大自然や宇宙を美しいと感じるのは脳の設計の問題である。世界は素朴には実在していない。味や臭いは人間の脳の産物だし、色だってそうだろう。触覚にしてもこの手触りが絶対的に正しいとは言えず、あくまで人間の感触である。音にしても、人の声がこのように聞こえるのはやはり脳の解釈であろう。脳+肉体という物差しで測って、ようやくこの世界が立ち現れてくるのであり、それ以前の状態で素朴に世界が実在していることはあるまい。味も臭いも色もない空疎な物質だけの世界である。

脳+肉体さえあればいいのである。美しい・醜いというのは脳の解釈の問題であるから、あくまで生物が後付けで現象世界を描いているだけである。われわれが大好きな顔というものも、目と鼻と口の順番でなければならないという真理はなかろうし、別の順番でもよかろうが、それは極めてグロテスクである。このグロテスクという感情も脳の産物であるし何の根拠もない。快楽と苦痛という仕組みさえあれば、どのような演出も可能である。快楽と苦痛にどれを設定するかはなんでもいいわけである。美とグロテスクに当てはめるのは何でもいい。その設定が肉体的真実であるし、その真実を共有しながら、人類として生きている。

われわれは宇宙を神秘的だと感じるわけだが、この感動という感情こそが本体であり、何に感動するかは脳が決めている。絵画を見て美しいと感動する感情さえあればいいわけであり、その絵画の美しさに根拠はいらない。同じ感情の仕組みを持つ他人が70億人もいるのだから、それが狂気だと気付くこともない。ダ・ヴィンチの絵画を見て美しいと感じたり、モーツァルトの楽曲を聴いて素晴らしいと思うことを人類で共有しているわけだが、これは寝ている時の夢の中で馬鹿みたいな事で感動しているのと変わらない。脳の設定次第でどうにでもなるから、宇宙誕生の段階で人間が設計されている必要はない。







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