われわれはルーツによって自己を理解している。民族や宗教という歴史的な概念に縋って、この根無し草の人生に耐えている。もしくは歴史的というより、先史時代であることもあり、たとえば神武天皇のような神話をルーツとすることもあるわけである。いずれにせよ、現在の自分ではない過去のルーツから自分が発生しているという物語性である。これは集団として見ればトートロジーにすぎないが、個人からすれば、自分とは別のところで定義されたものであるから、頭の中の空想ではない他者性のある現実である。このルーツの問題があるかぎり、普遍的人間というのは成り立たないし、人権思想というのはマイノリティ優遇、つまり過去に不利益を受けたルーツを持つ集団を逆差別することである。ルーツへの帰属が幻想であるから、逆差別でマイノリティを厚遇する法的な根拠はないのだが、そもそも法律という概念も幻想だと言えるし、差別問題は法律に馴染まないながらも、政治的な決着として、マイノリティとしてのルーツを持つものたちに税金が使われる。これが新しい階級闘争であり、文化的な軍事境界線なのである。たとえばわれわれが正直であろうとするのは日本人としてのアイデンティティを保とうとするからであり、もし韓国人であれば、嘘をついて見栄を張るであろう。日本人は嘘をつかないとか見栄を張らないというわけではないが、さすがに韓国のような重症患者にはなれない。人間存在はこのような文化的な背景に基いており、根無し草だからこそその規律に従うのである。帰属意識こそが人間存在なのだから、その宗教をやめてくれとか言えないし、移民は国境を超えても文化や宗教を手放さないから、多文化共生という美名の元で隣り合わせになってみれば、互いの瘴気に耐えられないのが現実である。旗幟を鮮明にしてこそ人間であろうから、ルーツという過去へ回帰し、望郷詩を謳うという人間的な欲求に基づき、自己存在の輪郭を際立たせるために反動的な極右となるのも自然であるし、投票箱に放り込むだけなら、干戈を交えることなく観念右翼としての思想表明が出来るのであるから、隣人を排斥したいという衝動を篋底に隠す必要もない。人権とは人権団体が有無を言わさない抗議活動で支えていると言っていいが、これを投票に委ねるなら、社会的に抹殺される畏怖もなく判断できるので、政治的に正しくない結果が出る。選挙では人権団体の思想検閲がないから、テレビのコメンテイターなら降板させられるような投票行動が可能である。イギリスはEUを離脱できるし、トランプが大統領になれるかもしれないのである。なんにせよ、人権団体に戦々恐々としている著名人がこういう現象を衆愚だと難ずるのは滑稽であるし、スポンサーに生活させてもらうのに慣れ過ぎているといえるだろう。







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