インターネットが擡頭するまで、われわれは「他人の本音」をマスコミから知らされていた。
そのひとつの現象として、1980年代はハゲのオッサンをdisるブームがあった。
典型的なのは、週刊誌の企画などで匿名のOLがハゲの上司の悪口を言うようなものである。
一欠片の愛情や冗談の要素もなく、完全に相手をなめている言説が流行っていたわけである。
全共闘世代が社会に出たのが1970年あたりだから、彼らが権限を持つようになって、髭を生やしたオッサンがOL口調で書いていたのかもしれないが、マスゴミの世論形成としてはオーソドックスなやり方である。
「女子高生が言っていた」という伝聞形式の記事は、ネットが出てきてようやく廃れた。

男性の権威というものは、特権という側面もあるにせよ、いわば家父長制の中で課せられた義務でもあるが、1980年代において、男は強く立派でなければならないというフィクションが壊れたのである。
本当に強くて立派ならいいのだろうが、ただ単に男であるというだけでは、女から嘲笑されるようになった。
やはりこれは大学教授を吊るし上げていた全共闘のノリの延長であろうが、大人や男性の面子を潰すという、いわばパワハラとは逆方向の残虐な行為だったのである。
21世紀に入ってインターネットが普及したあたりから日本の女はずいぶんおとなしくなったと思うのだが、80年代と90年代は旧習に晏如としている社会に反抗する戦士だった。
雑誌が架空の体験談を載せると、世間の女たちがそのまま感化されて現実になっていたのだ。
対人スキルでは明らかに女のほうが察しが良くて、男は鈍感なのに、なぜか女はメディアに流されやすく、雑誌の体験談を作り話だとは思わないらしい。

かつては、そこら辺のオッサンが「父親面」していて、父親とオッサンの区別が付かなかったのである。
もちろん別人に決っているのだが、「目上の人」ということでシンボル的に普遍的な父性を担っていたのだ。
父親面して何をやってくれるのかと言えば、学校や塾だとパンチやキックをお見舞いしてくれるだけなので、これは改革してくれてよかったと言える。
目上の人を尊敬するとはそういうことなのだ。
体育会系の後輩は先輩を尊敬しているが、その仕打ちについては記述するまでもあるまい。
オッサンが目上の人でなくなったのは、いいことだと言えるだろう。







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