政治的正しさという重力の魔が支配しており、われわれはこれにすっかり厭いているはずなのだが、それでいてどこかの著名人がやらかしたら、その不壊と思われた魔天の楼閣を業火がなめ尽くし、飴細工のように曲がりながら轟音を立てて地に堕ちるのを、ひとつのショーとして、火の見櫓から見物するのである。わたしがパラリンピックつまらんと言うのは簡単だが、公人や著名人がそれを言うと大変なことになる。障害者を差別したというレッテルを貼られ、その糾弾の疵痕は癒えることなく、いつまでも付き纏うのである。だからわたしはパラリンピックの廃止を提唱するのである。つまらんと言ったら社会的に処刑されるのはスポーツではないし、ハンディキャップとの戦いに人間的な意義はあるにせよ、たぶんスポーツ以外のことで戦ったほうがいいと思うし、これ以上の肥大化はやめて欲しいものである。象徴的な意義は否定しないが、スポーツとしてつまらんから、これが拡大されるのは、政治的正しさの暴走であり、端的に言えば、マイノリティ厚遇となるし、社会的欺瞞を増幅させるのだ。言うまでもないが、障害者スポーツを楽しく観戦している人に水を差すわけではないし、面白いなら面白いと言えばいいのだが、その少数派の観客だけで興行は成り立つまいし、やはりマイノリティ優遇のために多額の税金で補填するのである。うわべのお世辞でハンディキャップの克服を演出して見せるのも寒々しいものがあるし、障害者スポーツが人間的な戦いの極地ということはあるまいし、偽善で感動することが無意味とは言わないまでも、周囲が道を舗装してあげるのではお遊びということになろう。







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