世界に法雨が降ることはなく、ただ秋霜が泥土をさらに深くする。大企業は人権団体ではないが、コンプライアンスの問題として、人権団体の手先となっている。そもそも差別というのはよくわからず、現在や近い過去の出来事なら法的決着は付けられそうだが、自分が生まれてくる前のことを言われても苦慮する問題である。人間が根無し草であるからこそ、白人なら白人の物語を生きて、黒人なら黒人の物語を生きるという、ルーツだけが事実存在たる礎なのだから、それが人間の核心であろうし、少なくとも自分だけが無国籍になるわけにはいかない。スポンサーから金をもらう必要がないトランプは、正しくない発言を故意に繰り返し、人権時代の軋轢を体現するトリックスターとしてここまで上がってこれたのだが、さすがにそろそろ厳しくなってきたようだ。共和党のお歴々が揃ってトランプと距離を置き始めたが、彼らは決して本気で激怒しているわけではなく、人権問題に巻き込まれることを畏怖している。公人として政治的正しさを鮮明にし、紳士としてこの騒擾事件から撤収するために身繕いを始めたのだ。しかし、公人としての生命が終わった、というより、端から公人たる資格が無いようなトランプがヒラリーと接戦を演じてきたのもすごいことであり、人権社会に押しつぶされた白人有権者が、まだまだ敗色濃厚なトランプに投票しようとしている。いわばこれは大衆の秘密結社であり、人権社会に疑問を持つ有象無象が、反動的に世界を変えようとしている。彼ら平均以下の白人にはスポンサーがいないし、いたとしても秘密投票だから、コンプライアンスなど意に介することなくトランプに投票するのは可能だ。11月8日の選挙でヒラリーが大統領に選ばれるのだろうし、白人エリート層はますます政治的正しさを強め、マイノリティーを優遇しつつ、中間層の白人を蹴落としていく。イギリスがEUから離脱したのに対して、アメリカはヒラリーを選ぶのであるから、それに応じた結果が訪れるであろうし、雲霞の如く移民が大挙して押し寄せても、それは自らが招いた賓客なので、決して愁う莫かれ。有色人種が増えれば増えるほど民主党に有利であるから、有色人種を増やすのがヒラリーの生存戦略となる。人烟有るを見ないような縹渺たる土地だって北米大陸ならたくさんあろうし、あれだけ広い国土ならもっとたくさん詰め込めるから、移民が流れ着く場所として望ましいとも言える。現時点では、イスラムは厄介であるが、キリスト教だって、昔は魔女狩りとかやっていたのだし、これは近代科学の浸透する時間の問題かもしれない。イスラム教徒で科学者としてノーベル賞を貰ったのは、おそらくアブドゥッサラーム(物理学賞)、アハメッド・ズウェイル(化学賞)くらいであり、他にいるとしても、少ないのは確かである。トランプがイスラム系アメリカ人の戦死者の両親を軽侮して顰蹙を買ったことがあったが、あのひとたちはパキスタン出身であり、いかにも男尊女卑のご夫婦だったのは確かである。「母親は何も喋ることがないのか」とトランプが嫌味を言ったことで大問題になったが、これは白人最後の魔人としての名台詞とも言える。パキスタンといえば、女子教育の重要性を説くマララ・ユサフザイさんという少女がノーベル平和賞を貰って話題になったが、それだけの人権後進国だと見なされているわけだ。これからヒラリーが移民をたくさん入れていくことで、異質な文明とのぶつかり合いは多々あるだろう。肌の色で人を判断してはいけないというのは容易いが、文明や宗教の違いという根源的な問題もある。トランプの女性への卑猥な発言にしても、ヨーロッパならアメリカほどは問題にならない気もするし、やはり黒人奴隷という原罪を負っているアメリカの人権感覚である。







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