われわれはなぜか新しい情報が好きである。速報が流れてくるのを待っている。速報がなければ飢餓感を覚えるのである。だからどうしたというわけではないが、新事実にしか食いつかないのは、野次馬的であり暇人とカテゴライズすることは出来る。新事実が流れてくるまで、飢え乾き悶絶し煩悶して馬鹿をやりながら暇つぶしするのだ。すでに知られていることを知るのを「学習」と呼ぶわけだが、自分が世の中ではじめて知ったわけではないので、その驚きでは刺激が弱いらしい。いわゆる知的好奇心、つまり、すでに知られていることについて先学から教えを受けるのも楽しいのだが、この楽しさに到達するのは簡単ではないらしく、ずいぶん個人差がある。さて、人間どっちみち死んでしまうのだから、暇人で何が悪いという意見もあるだろうが、とりあえず価値判断をするなら、やはり暇人は新事実にしか関心がない阿呆である。有名人が事故で死んだとか、もしくは事件を起こして捕まったとか、そういう速報に接するとスイッチが入り、しばらくはその話題で喚き散らして発散する。それに飽きたら、また別の騒ぎが起こるまで暇つぶしをする。インターネットは「学習」がしづらい仕組みになっており、ここが厄介である。誰かが死んだり捕まったりしないと、好奇心のスイッチが入らない。そして特定のクラスタに陥り、その嵌め込み式の窓から世界を見て、その変わり映えの無さに厭いて、何かが起こるまで憤懣をためて暴れたり暴れたり、何かが起これば狂喜して暴れたり暴れたりする。ネットのせいにしても仕方がないが、やはりネットは「学習」へのレコメンドをかなり欠いているし、すでに知られていることを学ぶ姿勢は身につかない。ネットで何かを学ぶとなると、他者からの反応が乏しいから孤独である。他人の反応が見たいのであれば、速報に食いつくに決まっている。速報に振り回されて、すべての好奇心を吸い取られ、つかのまの孤独を癒やし、何年経っても代わり映えがしない木偶の坊ということになる。







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