もはや変わり者は存在を許されないのだが、これは人類として真っ当な方向に向かっており、われわれはトラブルメーカーにうんざりしている。インターネットの普及により、才能がない変わり者が雲霞の如く立ち現れたので、われわれはその瘴気漂う雑居房から這々の体で逃げ出し、慣れないスーツを着るようにして、常識人として身繕いしようとしているのである。ごく稀に才能がある変わり者もいるのだし、かつては、常識人と、そういう異才の持ち主が比較され、常識人はつまらんと言われていたが、ただの出来損ないでしか無い変わり者が大半であることが可視化されたので、これは人類として克服しなければならないということになった。

変わり者の特徴は夢中になることである。徳操が高い人間はたいてい夢中にならない。夢中になるのは暇人と呼ばれやすい下賤な人種である。たいていの人は自分の中に何も持ってないから、どうしても夢中になる対象は他者とかゲームのような享楽になってしまう。夢中になるという状態は、飽きるまでやるということであり、飽きたらやめるということである。何かに飛びついて障子や襖を破くようにして荒らし回っては飽き飽きして、その鮮度が落ちた廃墟を投げ捨て、また飛んだり跳ねたりしながら別の何かを探す繰り返しである。

少し力を抜いているくらいの人のほうがごく普通に努力しているし、あまり表情筋を動かさず、可笑しくもないことを平静にやっているから、これこそが霊山浄土の境地であり、努力も苦痛ではないはず。夢中になるとは要するにアディクションであり、取り憑かれて何かをやるとなると、たいていは短絡的なところに堕していく。自分では何もやることがない、という問題は、まず何より熱中したがる悪癖をアディクションとして断罪しなければならないし、何もやらなくても差支えないという結論に到達しなければならない。







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