わたしが今から人気女優とセックスできるとする。
この場合、ずっと前から憧れている方がその喜びは大きいに違いない。
事前に憧れてなくても、魅力的な女性とセックスする喜びが妨げられるわけではないが、ずっと思い焦がれている方が、喜びが深いのも確かであろう。

だから、われわれの自我は、あらかじめ憧れておこうという準備作業に多くを割いている。
長年に渡り思い焦がれてなくても、セックスできれば嬉しいのは言うまでもないから、準備作業の必要などないのだが、やはり喜びを最大化したいので、対象が手に入る前から、香辛料を振りまいてしまう。

フロイトのFort-Daの話、つまり「いないいないばあ」は普遍的であるらしい。
初っ端から手に入るよりは、ひとまず自分を飢餓状態に置いて、対象への憧れを高めたほうが美味しいらしい。

憧れの準備作業をしなくても美人とセックスできたら嬉しいというのは前述したが、やはり「手に入らない状態」というスパイスを付けたがる人がいるようだ。
飢え乾いた空腹でオアシスを発見したいらしい。
これが時として反復強迫の病気となる。
見当違いの準備作業を繰り返す人生になってしまう。

世の中、諦めて普通に生きている人だってたくさんいるし、放っておけば誰でも棺桶に入るのだから、わざわざ飢え乾いて救世主を渇望するくらいに莫迦げた妄念はなかろうが、救世主に取り憑かれた人に、自らの頭に描いた王道楽土は消したほうがいいと説明しても、まったく聞き入れない。
ひょんなことから千年王国が訪れて桃源郷になるかもしれないのに、喜ぶ準備を最大にしなければ感激できない、というのである。
食べる前から空の食器に香辛料を振りまいて、肝心なメインディッシュがガッカリだったらどうするのか、と問うても聞く耳を持たない。







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