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クシュナーの権勢を見れば、ボスの寵愛を受けるための悲喜劇というのが政治の本質であると思わされる。
歴史は繰り返される。
これはボスのエゴというだけでは説明が出来ない。
たとえば昭和天皇のように無私を極めた人物もいたけれども、あちこちから有象無象の右翼が天皇のためだとして要人を殺し回って大変なことになった。
なにかしらナンバーツーの座を巡って人間は争うのである。
讒言(ざんげん)という言葉が歴史書にはたくさん出て来るが、われわれ人間は伝聞に頼って生きているので、ボスはあれこれ吹き込まれる。
自分の肉体が存在している場所のことしか人間は知らないのだし、森羅万象については盲人であるから、讒言(ざんげん)に振り回されるのも致し方があるまい。

プリーバスとスカラムッチの暗闘も、そういうことであろう。
そもそもスカラムッチは、トランプ政権の発足当初から要職に就くはずだったのだが、プリーバスがトランプに進言して妨害したという。
今度は、スカラムッチがやり返したわけだ。
これは立場の逆転というよりは、プリーバスを外したいというクシュナーの意向を受けたものだと思われる。
スカラムッチが「自分の資産情報をプリーバスにリークされた」と主張して、それが実際は公開情報だったから失笑されていたが、この発言の本質は、ロシア問題をリークしているのがプリーバスだと、トランプやクシュナーが疑っているというのが根底にある。
この真相はわれわれにはさっぱりわからないが、誰がリークしているのかという疑心暗鬼があり、スカラムッチが「自分の資産情報をリークされた」と的はずれな批判をしたのは、プリーバスへの疑心暗鬼に同調したものだと思われる。

プリーバスは共和党全国大会委員長が前職であり、ポール・ライアン下院議長の強い推薦で首席補佐官になったのだが、外様であるがゆえに、リークの疑いを掛けられたのであろう。
言うまでもないが、オバマケアの撤廃がうまくいかない、というのも大きな理由である。

またリーク問題とは別だが、スカラムッチはバノンに対しても、自分でフェラチオをしている云々という卑猥な暴言を吐いているので、おそらくバノンの更迭も時間の問題である。
クシュナーがバノンを嫌っているので、その意向を反映した暴言だろうと思われる。

スカラムッチはクシュナーの代弁者として登場したのであり、プリーバスの立ち位置になるわけではない。
スカラムッチはあくまでコミュニケーションディレクターになっただけである。
クシュナーがナンバーツーだから、その片腕になろうとしているのである。

クシュナーがなぜナンバーツーなのかと言えば、イヴァンカの夫だというだけでなく、同じユダヤ人ということでキッシンジャーから気に入られているらしい。
クシュナーが外交をやっているのは、キッシンジャーの代弁者なのであろう。

国務長官のティラーソンは、トランプからすれば会ったこともないような人間であり、たまたまブッシュから推薦されて入れただけである。
ティラーソンはベイカー元国務長官の親友であるそうだが、トランプの個人的ブレーンはあくまでキッシンジャーであり、ベイカーとはほとんど接点がないから、こういうバランスなのであろう。
さすがにエクソン・モービルCEOとクシュナーでは能力差がありすぎると思われるが、実際に判断しているのはキッシンジャーなのであろう。

冒頭に昭和天皇の事例を挙げたのは、たとえ無私な人間が上にいようとも、ナンバーツーを巡る争いはあるのだし、クシュナーに媚びたスカラムッチのように、それが連鎖していくのである。
スカラムッチは短足でやたらとスタイルが悪いイタリア系の小男で、よくサングラスを掛けてマフィアを気取っているが、かなりの巨額資産を持っているウォール街の人間で金は腐るほどあるらしい。
ずいぶん政治に野心があるらしく、その取っ掛かりということなのだろう。







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