2018.03.20
正常人の恐ろしさ
この間とある大企業(有名だが一流半くらいの上場企業)の人と口論になった。後難を避けるため仔細までは述べないし、故意に曖昧な記述をして輪郭をぼかすことにするから作り話も同然である。なお、普段からの力関係はない。その大企業の迷惑行為が法令に違反しており、こちらの権利を侵害しているので、わたしが文句を言っただけである。具体的には書かないが、悪質さの程度を喩えるなら駐車禁止のところにいつも車を停めてる程度のことである。出てきたひとたちは如何にも平凡で正常という具合で、オフィスに出社して勤務している形態だから、おそらく正社員である。そして半笑いしながら「その法律は知らない」と白々しいことを言うのである。誰でも知ってるようなことだから、大企業の正社員が知らないわけはないのだが、「知らなかった」と言うのが仕事なのであろう。ともかくわたしが目を三角にして非常に強く言ってその迷惑行為をやめていただいた。それ以降は、これまで延々と続いていた迷惑行為が完全に止まった。注意をしたのはわたしが最初ではないはずなので、本来なら誰かから感謝されてもよさそうだが、まったくそれはないし、迷惑行為がなくなって晴れやかな蒼天が広がったというよりは、むしろ殺伐とした暗雲が立ち込め、その暗澹たる影に覆われた生臭い犯行現場で実況見分をしているというか、こちらが忌むべき大罪人になったような胸クソ悪さである。おそらく世の中には黙認されていることも多々あるのだが、問題の件はその枠ではない。たぶん他でもトラブルになってる。とはいえ重大な犯罪やスキャンダルでもないし、裁判で争うほどの大袈裟な問題ではないから、権利侵害や法令違反を承知で強引にやっているのであろう。ああやって普段から他人にビンボールを投げている連中も家に帰ればいいお父さんなのだろうし、「その法律は知らない」と言い張るのも精神病の妄想ではないから癲狂院とは生涯無縁である。人権団体などが出てくると大企業は平身低頭するが、やはり普段は法令違反でトラブルを起こしているのだし、この白々しさこそが正常世界だと思ったわけである。グレーゾーンあってこその世界ではあるのだろうし、清濁併せ呑むことも必要なのだろうが、やはり世間的に認められているグレーゾーンと、認められていないグレーゾーンがあり、今回の迷惑行為がどちらであるかは、ここでわたしが主観的に述べても意味はなかろうが、あの連中が引き下がっていったのは「その法律は知らない」というのが虚言だからであろう。彼らも普段はすごいしっかりしているはずで、接客などではずいぶん好人物なのだろうが、違法駐車のような行為を繰り返して注意されたら人を小馬鹿にしたような半笑いで返すわけで、これこそが正常人なのである。法人という御神体を刑務所に入れるわけにもいかず、あの腐った連中にしても御家庭では、水戸黄門を守る助さん格さんということかもしれない。悪党に使嗾されるのも使命であろう。命令される美学の実態。忠実なるすべての軍人は賞賛に値するというイデオロギー装置。
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