2018.03.22

謝ったら死ぬ

われわれは権利問題を巡って他人と話し合うことを喧嘩と呼んでいる。
大衆酒場で酔漢が掴み合いをしているわけでもあるまいし、権利問題の話し合いを喧嘩と呼ぶのは変ではあるが、しっくりくるのも確かである。
これは要するに、譲歩する用意があるかどうかである。
価格の話なら交渉のテーブルはあるが、バンドで誰が脱退するかとか、ただの敵対である。
自分から迂闊に譲歩してしまうと、相手がやたらと強気になって、こちらが負けてしまう。
だから最大限の要求をぶつけ合うしかなく、やはりこれは喧嘩と呼ぶしかないのである。

誰かが事務的に仲裁してくれると、譲歩案なども述べやすいが、当事者だとなかなかそういうわけにもいかない。
そもそもそういう仲裁者もなかなかいない。
弁護士が入ると、むしろ最大限の要求を強気ですることになる。
これは弁護士が双方代理を禁じられているからで、一方的な言い分を言うしかないこともある。
だから、弁護士が言っているから正しいわけではないし、むしろかなり吹っかけた暴論であるわけだ。

最大限の要求というのは、バランスを取る気がないわけで強引そのものだが、こちらだけ譲歩するわけにはいかないので、ちょっと無理な主張をすることもある。
このような組み手争いは喧嘩と呼ぶしかない。

「謝ったら死ぬ病」というネットスラングがあるようだが、これは、第三者が見ていているところでは強気な主張が阿呆でしかないということだろう。
当事者だけの密室なら、謝ったら死ぬという勢いでやるのは珍しくない。







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