2018.08.01

費用と負債

勘定科目は資産、負債、純資産、収益、費用に分かれるわけである。どれに当てはまるのかは自ら判断する必要はなく、あらかじめ決まっている。むしろ自己流でやってはいけないのである。だから経理が出来るが理解していないという病状が発生しうる。専門家でもないわたしがこんなエントリーを書くのは荒唐無稽なのだが、専門家は有職故実に通じた官僚のように体制に馴染みすぎているというか、自明性がとても強いはずなので、あえてわれわれ門外漢が極左冒険主義者のように根底から問い直さなければならない。たとえば負債は差し引き残高を求めるが、費用は累計額である。仕入は費用だが、買掛金は負債である。やはり仕入は総額が重要であり、買掛金なら(増えたり減ったりして)その残高が重要である。仕入はほとんど左側に書かれて積み上がる。買掛金であれば、増加すれば右側に記され、減少すれば左側に記され、その差し引き残高が重要である。仕入の他に費用の典型と言えば給料、水道光熱費などになるが、これは支払った総額が問題となる。負債の典型は借入金だが、借りたり返したりを繰り返し、その残高こそが重要なのであろう。あるいは、仕入については、仕入高と売上高を対比させて利益を計算できるが、売掛金と買掛金は相殺できないという問題もある。売掛金(資産)と買掛金(負債)が貸借対照表で左右に分かれるのは、資産と負債は相殺できないので、そのまま表示するしかないからであろう。大雑把に言えば、商売の黒字赤字を損益計算書に記して、債権債務を貸借対照表に記しているのだが、これを一緒に集計して、別々の紙に記載するからわかりづらい。もちろん無関係のものをごちゃまぜにしているのではなく、財布の中身とビジネス的な取引は別々だが連動している。黒字赤字が一年単位であるのに対して、債権債務は通算の話であるし、その違いもあろう。実際は営業外収益/営業外費用や特別利益/特別損失も損益計算書に書かれるので、損益計算書は商売の黒字赤字という理解は正確ではないが、ともかく黒字赤字と債権債務は違う。黒字赤字と債権債務は深い関係にあるが、いろいろとズレがあるので、それを整理しているわけだ。通俗的に資産というと現金化できる手持ちの財産のことを言うのだが、貸借対照表の資産というのはかなりの部分が債権であるし、即座に現金化できないだけでなく、回収できるという確実性もないわけである。







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