最近の本はずいぶん電子書籍化されているが、昔の本が電子書籍化されるのがとても少ないという問題があり、これが解決に向かうどころか自炊代行屋が金持ち作家に訴えられるなど、唾棄するべき陋習が跋扈する世情に業を煮やし、それであれば自ら紙の書物を電子書籍化しようと思いたち、ScanSnap ix500を買ったので、漠たる感想でも書いておく。実売四万円くらいであるし、やや躊躇していたのだが、実際に買ってみると、もっと早く買っておかなかったことが悔やまれる。裁断したものを重ねて入れるだけで正確無比に粛々とスキャンできるので驚いている。わたしが気になっているのは、画質でエクセレント(最高画質)は勿体なく、スーパーファインで十分と書いている人が多いことである。もしかするとコミックなら大差がないのかもしれない。それにエクセレントだとファイルサイズも大きめになるから表示するのに一秒くらい時間を要するし、次から次へと瞬間的にページを捲るのに向いていない。たとえば何かしら大量の帳簿のような書類を読み込むとなると、全体をざっと見る必要もあるだろうから、スーパーファインにするしかない。スキャンするのもエクセレントだと時間がかかるので、速さが求められるならスーパーファインになるだろう。わたしはほとんど活字本をスキャンしているのでそれについて言うなら、エクセレントとスーパーファインでは歴然たる違いがある。エクセレントだと書体の輪郭をまったく損なわず、たとえば茶褐色になっているような汚らしい岩波文庫を白黒で読み取ると、白い背景に凛として浮き上がる黒い活字の麗しさに驚く。わたしが電子書籍を読むのに使っているのはiPad Pro(12.9インチ)であるが、2,732 x 2,048のRetinaディスプレイで拡大して見ても、あの豆粒のような活字は美しい、というより、大きな画像にしてみてはじめて塵埃に塗れていた美しさに気づいて見惚れるわけである。これが映像だと話は違うわけで、昔の粗い映像を最近の高画質のディスプレイに映しても元々の粗さはどうにもならない。活字は本質的に微細まで美しいので、解像度の高さにどこまでも追いついてくる。活字が鮮明だと眼精疲労も少ないように思える。判読可能であるのが可読性というのなら、エクセレントもスーパーファインも変わりあるまいが、やはりスーパーファインだと僅かに活字の輪郭が甘いので目が疲れる。わたしはまだScanSnapを使い始めたばかりであるから、総合的な総括をする段階ではないが、古い本の活字は本物であり、そのまま拡大しても粗がなく、とても美しい。全体をザッと読むのには向かないというのは前述したとおりだが、活字を精読するならエクセレントにするべきであろう。







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