2020.09.01
ヤフコメ。勝者総取りの世界。
安倍晋三の辞任への同情や、病気を揶揄した石垣のりこ議員への猛反発などを見るに、まず敗者を贔屓する日本人独特のメンタリティーがあり、そこまで踏まえて発言したのかということであるし、言論の自由があるのだから、そのようなヤワな感傷を唾棄すべく、抹香を鷲掴みにして位牌に投げつける覚悟があったのであればよいが、石垣のりこ議員は逆風に抗ってまで言論で戦う気はなかったのであろうし、その中途半端さは褒められたものではない。さて、それはそれとして、このような同情を作り出しているヤフコメというものであるが、この仕組みを見ると、賛成すれば赤、反対なら青をポチって、賛成をポチポチされたコメントが上位を占拠するのである。つまり、賛否両論のように見えて、実は翼賛会的な仕組みである。赤ポチが九割くらいついているコメントがあったら、それはネット世論を代表するコメントなのである。そもそも安倍は国会議員は続けるのであるし、コロナウィルスがなく東京五輪が開催されていれば、バラマキ仲間と晴れがましい日々を過ごしていたに違いない。病魔に倒れたというよりは、戦時のストレスには耐えられないというだけの話であり、病気で気の毒という論調には首を傾げるしかない。コロナがなく東京五輪が開催されていれば病気になってないという観点から見ると、安倍晋三の病気を揶揄するのは必ずしも失言とは言えないし、戦時でメッキが剥がれただけなのである。ともかく、ヤフコメは異論を封殺する機能があり、そして、上位に上り詰めたコメントの刃は著名人の喉元に突きつけられるのだが、そのようなネット世論に抗して論陣を張れる人がいない。喉元の切られ方というのが、いわゆるテロルではなく、スポンサーへの電話攻撃による降板だったりするし、謝ったほうが無難というのもあろう。なんにせよ、今は感動ポルノに滂沱の涙を流している愚集で埋め尽くされているが、一段落すれば、今度は安倍晋三を唾棄する流れになる可能性も高い。そうなると、今度は安倍晋三は議員辞職しろということでヤフコメの上位が埋まるのである。これはそういう仕組みなのだと思っておくしかあるまい。
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