2020.09.08

好感度

芸能人に対して「あいつに本当に好感度があるのか」という批判をよく目にする。そもそも好感度というのは実態がないから虚名の最たるものであり、あるといえばあるし、ないといえばないのである。CMに出ると高いギャラが貰えるという構造的な問題があり、また出演の条件となる好感度は、本当にファンがたくさんいるというのではなく、イメージがよさそうという空疎な印象だけである。昭和の頃であれば、商品名を連呼する宣伝CMもたくさんあったのだが、最近はお目にかかれないし、企業イメージとタレントイメージをリンクさせてブランドイメージを高めるだけである。会ったこともないタレントについて知るわけがないし、あるいは日頃から会っている知人の実態でさえもよく知らなかったりする。これは人間の世界認識の限界であり、わずかな点のような体験を線で繋げており、そのいびつで貧しい網目の欠落を薄っぺらい知識で埋めて、フランスに行ったことがなくてもフランスのことを知っているような、漠たる世界像を生きている。社会的人間として表面だけ卒なくやれているなら、そこが大事というのもあるし、裏表うんたらよりも、表面こそが肝要ということもあるが、とはいえ、生々しいスキャンダルが出てくるとなると、過去に遡及してすべてが欺瞞となる。私生活まで問うつもりがなくても、知ってしまえば別の話であるし好奇の目で見ることになる。CMという贋造が禁止されないのは、広告宣伝費に依存して生活している人がたくさんいるからであろうし、文化人という寄生虫もそうだが、人間の形をした包装紙だけがヒラヒラと遊弋している。広告の出稿がマスコミへの口止め料であるという問題もあり、大手メディアと論壇同友会にさして径庭はあるまい。ちなみに広告宣伝費というのは商品の価格に上乗せされるのだから、どっちみち消費者が遠回りで負担しており、であるならば、無料の情報など求めずに、メディアのコンテンツそのものに課金した方が手っ取り早いという話もあるが、無料という惹句は世界中で遍く繁茂しており、このところようやくサブスクリプションも定着しつつあるが、広告宣伝費が巨大勢力であることに変わりはない。われわれは世界を多面的に知った上で世界内存在を生きているのではなく、知らないことだらけなのだから、そんなものである。







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